ナノテクノロジー(超微細技術)とは

「ナノ」とは、1mmの100万分の1の長さを表す単位です。
この分子・原子レベルの超微小世界を対象にした技術がナノテクノロジーです。
(参考資料:超微粒化のメリット大きさと分離機構 1A<オングストローム>

「読売新聞」2002年12月18日付の記事より
ナノテク(超微細技術)は、「夢」の素材だけにとどまっているわけではない。「現実」への活用は、既にさまざまな形で始まっている。
化粧品が、その一例だ。

「ナノテクを高級ブランドの化粧品に活用することで、商品の差別化を図りたい」・・・。仏系化粧品大手日本ロレアルのデイビッド・アシュレー会長は、競争が激化する日本の化粧品市場で生き残るため、ナノテクは欠かせない「武器」と考えている。同社の高級ブランド「ランコム」は、美容液1本が\6,500~\9,000という高級品ながら、年15%の勢いで売り上げが伸びている。肌に潤いを与える有効成分が角質層の奥まで染み込み、効き目が長続きする保湿効果の高さが人気の理由という。
化粧品業界では、ビタミンAなど肌の保湿に有効でありながら、光や熱に弱い成分をいかに有効に化粧品の成分として取り込むかが長年の課題となってきた。

ロレアルは90年、ナノテク技術を応用し脂質で作った200ナノ・メートル(ナノは10億分の1)という超微細な「ナノカプセル」の中にこうした有効成分を閉じ込めることに成功した。肌の角質層は硬く厚いが、ナノカプセルは、細胞の間の幅約200ナノ・メートルのすき間をちょうど通り抜けて角質層の下に達し、細胞に有効成分をゆっくりと放出することができる仕組みだ。

アシュレー会長は、「消費者はナノテク自体に興味はないだろうが、効果が実感できれば確実にもう一度買ってもらうことができる」と、自社の技術に自信を見せる。
一方、カネボウは昨秋、大衆向けの化粧品ブランド「レヴュー」シリーズから、光の反射で色が微妙に変わるファンデーションを発売した。従来の製品に比べて、肌の色をより自然に表現できるようになったのが特徴という。

その秘密は、「パール顔料」という成分の加工技術にある。この顔料は、天然の雲母などを砕いた粉が原料で、表面には酸化チタンという光を反射する成分が張り付けられている。化粧品業界では、口紅などの光沢を出す材料として以前から使っているが、ファンデーションに用いると反射が強く、顔が派手に映り過ぎる難点があった。
そこで、カネボウは不純物を取り除いた人口雲母の粒子に、60~170ナノ・メートルという極薄の酸化チタンの膜を張り付けた。さらに、鏡状に平らな膜の表面には、微細加工技術を用いて超微小の凹凸をつけることで、光の反射が抑制され、ほどよく落ち着いた色合いを醸し出すことを可能にしたという。
(後略)

 

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